Windowsのエディションとサービスパック

ここでWindowsの細かい種類を説明するのは、新しいソフトをインストールするときや、パソコンの操作の疑問や不具合について調べたり誰かに教えてもらったりしようとすると「いったいどのバージョンを使っているのか」ということが非常に重要であるのに、そのことを習う機会がほとんどないからです。
また、「いろいろ細かいんだな〜」くらいで済ませられる人は構わないのですが、「一体なんだってそんな細かいことになっているの……」と不思議に思う私のような人もいるためです。

Windowsのエディション〜XPとVistaのエディション

XPは、家庭用のホーム・エディションと、業務用のプロフェッショナルと、エンターテイメントに強いメディア・センター・エディションといったエディションがありました。家庭用と業務用では入っているソフトにも違いがありますが(次のOfficeについてを参照してください)、性能の面でも少し違いがあります。

たとえばご家庭では動画を見たりゲームをしたりするのにグラフィック面は重要ですが、何十万件という膨大な顧客データのようなものは扱う必要はありません。逆に、業務用ではグラフィック面よりも、どれだけ大量のデータを早く処理できるかや、暗号化などセキュリティ対策の強さが重視されます。他にも細かな違いはありますが、おおむね目的が違うから性能が違うんだと思えば間違いありません。そしてもちろん、性能の違いはお値段の違いにもつながります。

Vistaはもう少し細分化していて、以下のようになりました。

Vistaは私の周りではご家庭用としてよく売れていた印象があるとお話ししましたが、その時期にパソコンを買った方はだいたいホーム・プレミアムをお使いなのだと思います。

ボリュームライセンス

ボリュームライセンスというのは、業務用として、十台から数千台といった多くのパソコンにインストールする前提で売られているものです。普通は、パソコン一台にOSひとつで売られていますが、既にたくさんのパソコンが職場にある場合など、OSだけたくさん買いたいことがあります。そういったニーズに対応する売り方です。
コーポレートライセンスやサイトライセンスなども呼ばれます。

Windowsのエディション〜7と8のエディション

Windows7も、エディションの種類はVistaとだいたい同じです。違いは、ビジネスがプロフェッショナルという名前になったことです。このプロフェッショナルは、XPモードで使うことのできるものでした。そして、あまりにいろいろありすぎたからか、Windows8ではもう少し整理されています。

最後のWindowsRTは、名前も8とつかないし、ちょっと変わったOSです。もともと必ず製品に組み込まれて売られるものです。なので、「タブレットPCではないけど、元から使っているパソコンを8にする」ということはできても、RTにはできないのです。またOfficeと必ずセットで売られているので、パソコンを買ったけどワードが入っていなかった、といったことにはなりません。その代わり、自分で好きなようにさまざまなソフトをインストールして使えるわけではありません。タブレットPC用なので、ほとんどのソフトはタブレットPCに対応していないため使えないというわけです。

XPモードとは、ほんとうは7や8なのに、XPとして使えるような機能です。何の役に立つかというと、もちろん見た目や操作感が慣れたXPのままに感じられるというのもあります。でもそれが一番の理由というわけでもありません。
新しいOSが出たばかりのときは、まだそのOSに対応していないソフトがあるため、OSを新しくしてしまうとそのソフトが使えなくなってしまいます。使っているソフトが新しいOSに対応するまでのあいだ、XPとして使いたいというのが大きな理由です。

サービスパック、略してSP

さてWindowsには、いろいろなシリーズがあり、同じシリーズの中でもエディションの違いがありますが、それで終わりかというと、実は同じエディションによってもさらに「サービスパック」という違いがでてきます。これは修正のバージョンです。

なぜそうなるかなど詳しくはセキュリティの章に譲りますが、発売したソフトウェアに後から不備が発覚することがあります。不備がみつかると、メーカーはパッチなどと呼ばれる修正プログラムを作成します。この修正は、一回こっきりではなく不備がわかるたびにどんどん作られるので、ある程度たくさん集まったところで「おまとめ品」として作成するのがサービスパックです。
これがあると、新しくソフトを買った人はこれまでに累積したたくさんの修正プログラムをダウンロードしてインストールする手間が、サービスパック1回で済むので楽です。修正プログラムの中には、インストールする順番を間違える不具合が生じるものもあり、面倒です。また職場などたくさんのパソコンを修正するときも、おまとめ品があったほうが簡単です。なお、修正プログラムがあるのに使わないということは、不備があるとわかっている状態で使い続けることになるので危険です。パソコンの危険は、自分だけでなく周囲にも被害を及ぼしますので注意が必要です。

さて、そのおまとめ品をマイクロソフトではサービスパック、表記としては頭文字をとってSPと呼んでいるのです。作った時期によって、SP1やSP2など名前が番号順になっています。